これからの女子サッカーについて
2011ドイツ女子ワールドカップでの、劇的な優勝をきっかけに、
東日本大震災以来、暗く沈んでいた世相も相成って、
空前の、”なでしこフィーバー” が巻き起こった。
なでしこリーグの試合には予想を超える観客が訪れ、
中心選手達は、押し寄せるメディアに対し、
比較的冷静な対応で、女子サッカーの普及に努めていた。
想像を超えるプレッシャーがあったに違いない、
2012ロンドン五輪においても銀メダルを獲得し、
試合内容は、決勝戦にして大会最高のものを魅せるなど、
なでしこジャパンの実力を世界に知らしめた。
沈静化したなでしこブームも、今年のアジアカップ初優勝、
来年のワールドカップ出場を決めたことによって、
再び盛り上がるに違いない。
では、これらの成功を生んだ女子サッカーの裾野は、
今後広がりをみせるのだろうか。
リーグにおいては、ほとんどがアマチュア選手で、
チーム戦力には、埋めがたい格差があるのが、今の現状だ。
地域によっては女子サッカーが普及していないため、
競技を続けたくても続けられない。
運よく高校や大学でサッカーを続けられたとしても、
将来のことを考えサッカーを辞め、就職を選ぶ選手も多い。
日本女子サッカーが、更なるレベルアップと発展を遂げるためには、
もはや、選手個々の努力だけでは限界があり、
国家レベルで環境面を整えることが、緊急の課題となっている。